最近のスマホカメラのクオリティはとても素晴らしく、アプリを使う事でデジカメで撮影する必要があるのが疑問を持つ時があります。そして、自撮りの写真をSNSに上げてるモデルさんは星の数ほどいます。
しかしながら、撮影した写真をクライアントに見せたとき、「で、うちの商品はどう見えるの?」と聞かれたら、答えられるでしょうか。
作品撮りは、その問いに答える写真を用意する撮影です。
この記事は、仕事としてモデル活動をしている方、目指している方に向けて書いています。
ポートレートと作品撮りの違いって?では一般的な概念を中心に書いていますが、この記事を読み終えると、作品撮りの前に、何を決めればよいかが分かります。
作品撮りは「可愛く撮ってもらう場」ではない
作品撮りの目的は、2つの証明です。
- 「クライアントの商品を、これだけ素敵にアピールできる」
- 「過去に、このような写真を撮ってきた」
可愛く写った写真は、気持ちが上がります。ただ、クライアントが確かめたいのは、自社の商品がどう見えるかではないでしょうか。
ポーズや表情は、そのための手段でしかありません。
もちろん、あなたを売り込むための作品撮りなら、あなたの魅力を120%発揮した写真を撮ることが目的です。
過去の仕事の写真を使えないから、同じ状況を撮る
過去に請け負った仕事の写真は、クライアントの許可なく見せられないことが多くあります。 版権や契約上の使用範囲、守秘義務が関わるためです。
過去の仕事の写真を見せられない代わりに、同じような状況の写真を撮って見せます。
たとえば、飲料の広告に出たいなら、飲み物を手に持ち、おいしそうに見せる写真を撮ります。商品の代わりに、近い見た目の小道具を使う方法も考えられます。
準備は「見せたい相手」から決める
準備は、見せたいクライアントと、商品のジャンルを決めることから始めます。
決めたら、次の順に整えます。
- どんなクライアントに見せるか(化粧品、飲料、アパレルなど。アイドル、女優、キャスターなど、目指す業界によって、見せる内容は変わります)
- 商品の代わりになる、衣装や小物(モデルが用意することが多いものです)
- 目指す印象
- カメラマンと共有する参考写真(見せたいクライアントの広告など、近い雰囲気のもの)
参考写真を共有しないと、現場で「何か違う」というずれが起きやすくなります。言葉だけでは、イメージの細部まで伝わらないためです。
最近ではAIで画像生成ができるので、大まかなイメージを共有しやすくなりました。
作品撮りをする前に確認する3つのこと
作品撮りをする前に、「誰の目的の撮影か」「写真の使用範囲」「費用の負担者」を確認します。
- 誰の目的か:カメラマンの宣材か、自分の宣材か、両方か
- 写真の使用範囲:SNS、ブック(作品集)、営業資料など、どこまで使ってよいか。写真は参加者で共有するのが一般的で、お互いに使われたくない写真は除きます
- 費用:必要としている人が負担するのが基本。目的と利害が一致していれば、無償の場合もあり。衣装と小物は、モデルの負担になることが多くあります
自分が必要としている作品撮りなら、費用は自分の負担です。相手だけが必要としている撮影なら、相手の負担になります。
ポーズは商品を魅力的に見せる手段
ポーズの役割は、商品に視線を集め、魅力を伝えることです。
商品を持つ、着る、使う場面を見せると、商品の特徴が伝わりやすくなります。
コマーシャル系の目安は、次のとおりです。
- 表情:友達に会ったときくらいの、自然な笑顔
- 全身:体に軽い曲線をつける、S字のライン。手は、前で軽く組むか、横に置く
- 避けたいもの:キメ顔、モード系の表情
では、ポーズやイメージ作りの練習・研究は、どこで行うのでしょうか。
練習・研究は、テストシュートで行います。
テストシュートでは、色々なポーズや表情を変えて撮影することで自分の見え方を確認することができます。
自分の目指すジャンルに合った表情やポーズを10個ほど用意しておくと、当日に迷いにくくなります。
実際、鏡の前で練習しているイメージと、カメラマンに撮られた写真のイメージが合わないことは、よくあります。
撮影中は最初の5分で流れを作る
撮影中は、自分・商品を主役にしたまま、動きを細かく変えます。
最初の5分で、空気感と方向性が固まりやすくなります。次の3点を意識してみましょう。
- 最初に、カメラマンと撮影・写真の利用目的を確認する
- 大きく動かず、顔の角度・目線・体の向きを細かく変える
- 指示を待たず、気づいたことを伝える
経験が浅い場合は、鏡の利用がお勧めです。スタジオに鏡があれば、カメラマンの近くに置いてもらいます。自分の見え方を確認しながら、撮影してもらいましょう。屋外では難しい方法です。
作品撮り前のチェックリスト
- 見せたいクライアントと、商品のジャンルを一言で言える
- 商品の代わりになる衣装や小物を、用意した
- 誰の目的か、使用範囲、費用の負担者を確認した
- ポーズは、テストシュートで研究済みである
- 最初の5分で、目的を共有する段取りにした
作品撮りは、自分の可愛さの披露ではなく、商品をアピールできることの証明。ポーズは、そのための手段です。
練習・研究はテストシュートで済ませ、作品撮りでは、宣材を一緒に仕上げましょう。
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