透明感のある写真の撮り方
公開日:2017.08.29
撮影時前、モデルさんに過去サンプルを見てもらい相談をしていると、『透明感のある写真を撮って欲しい』と望まれる事があります。
コントラストを抑えた透明感のある写真は、どちらかというとガーリーな感じの方が望まれる傾向があるようです。
ふんわり透明感のある写真とは どういう写真なのか
まず最初に、透明感のある写真とは、
- コントラストが低めで
- 全体的に明るく淡い部分が多く、
- 光がにじんでいて
- 白飛びしていない
写真のことをいいます。
黒っぽい衣装よりも、可愛らしい淡い感じの方が、透明感のある写真が撮りやすく、イメージに似合うと思います。
ふんわり透明感のある写真の撮り方
透明感のある写真撮るためには、『光の当たり方を選ぶ』か、『光を当てる』必要あります。その為、光を読む力が要求されますが、環境的には、
- 朝方や夕方に
- 柔らかい逆光の日差しで
- 日陰や少し雲がかかっている場所を選ぶ
- もしくは、大き目の薄い布(白いカーテンとか)でディフューズした光を
- 被写体全体に光を回して
撮影するとイメージが作りやすいです。
コントラストの度合いや、どこまで透明感を出すかは、モデルさんの好みもありますので、打合せを行い撮影をしますが、基本的に夏の強い日差しよりは、春秋の弱めな光を使ったほうが演出しやすいと思います。
個人的には、『透明感のある写真を撮るためにCarl Zeiss Batis 1.8/85を使う理由』でもご紹介していますが、背景のボカシを強くできることもあり、中望遠レンズのZeiss Batis 1.8/85を使う事が多いです。
撮影後の写真の調整について
透明感のある写真だけではありませんが、写真の出来上がりは『全て感性の問題』となります。
写真の彩度が薄すぎると被写体が弱くなりますので、どの程度アピールしていくかは、写真の使用目的とバランスにより、撮影前に被写体(もしくはクライアント)と好みを細かく確認しておく必要があります。
データの補正時に
- (必要なら)露出を明るめにして
- コントラストを低め、もしくはマイナス補正して
- (場合によっては)明瞭度をマイナス補正
- ハイライト・シャドウを高めに補正
- その場の雰囲気を柔らかめに(ボカシ気味に)
した方が、写真を見た時に柔らかさを感じられるようになります。
自分としては、被写体からの依頼があれば別ですが、全体の中に人物が溶け込んでいる写真よりは、被写体の魅力を引き出すために、周りを透明感を持たせるようにしたいと考えていますので、被写体中心に色合いを調整するようにしています。
まとめ
透明感があったり、少し淡い感じの写真は、雑誌での掲載とか、『作品撮り』や『宣材』等、一般のポートレートとは少し使われ方が異なることが多く、モデルさんの宣材として依頼されることもありますので、撮り方を覚えておくと作品の幅が広がります。
実際撮影をした後に、アプリを使い加工をする場合もありますが、できれば撮影の段階で目的に近いイメージを撮影できるようテクニックを磨いていきましょう。
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