瞳を輝かせ!ポートレートで超重要なキャッチライトを入れよう!

ポートレートの撮り方

人物写真を見た時、一番最初に目が行くのは『瞳』と言われています。

もちろん、全体イメージだったり、カメラマンが視線誘導をするためのテクニックを使ったりしますので、一概には言えないかもしれませんが、ピントも瞳に合せるでしょ?

瞳が奇麗に写っている女性は『奇麗に見える』のもの事実。
アニメでも必ず目に光が当たっているように描かれていますよね?

目が輝いていると活き活きというか、躍動感がある感じを強調することができます。
その為に、いかにきれいな瞳にできるか。がカメラマンの腕の見せどころ。

今回は、躍動感やキラキラ感のある女性ポートレートの撮り方です。

キャッチライトとは

キャッチライトが入っている

女性の瞳を綺麗に魅せる為のテクニックが『キャッチライト』。
ポートレート撮影で、モデルの黒目の中に光を映りこませるライティングテクニックの事です。

人の黒目はレンズのような役割をしており、その人が見る世界を写し出していますので、ストロボやレフ板など、明るい光を反射させ、瞳に当てることで、キャッチライトを入れることができます。

「どんな場所で、どんな感じで撮影が行われたか知りたければ、モデルの瞳を見ろ。」というのはポートレートカメラマンの常識。
以前に某タレントの瞳の中のカメラマンの状況が分かってしまい、物議をかもしたことがありましたよね。

キャッチライトの入れ方

キャッチライトを入れること自体はそれほど難しくありません。
単純に黒目に何らかの光を当てるだけですので、自然光の撮影でも入ることがあります。

しかし、意識して光を当てる場合、光を当てる機材(ストロボやレフ板)の大きさや、形、距離によってキャッチライトの形状が変わってきますので、撮影時に細かい調整を行う必要があります。

まとめると次の感じ。

キャッチライトのポイント
1.黒目に光を反射させる(白目の部分は反射しないので)
2.明度の高いものは反射がわかりやすい(白レフより銀レフとか)
3.モデルと反射物との距離で写りこむ大きさ・形が変わる

実際にキャッチライトの有無を比較してみる

撮影場所・ストロボのサイズ・撮影距離のいづれも同じ状況で撮影した2枚の写真です。

キャッチライトが入っていない写真
キャッチライト無

キャッチライトが入っている写真
キャッチライト有

キャッチライトが入っていない写真に比べ、キャッチライトが入っている写真は、モデルさんの活き活きとした感じが強くなったと思います。

上の写真から瞳部分だけ拡大してみると、光の入り方の違いが判ると思います。

キャッチライトが入っていない写真
キャッチライト無

キャッチライトが入っている写真
キャッチライト有

ただ、写真を使う目的がクール系等の場合、キラキラ感がないほうがいい場合もあります。

クールや鬱なイメージにしたいのなら、キャッチライトが入っていないほうがいい場合もありますので、自分は『写真の使用目的』によってキャッチライトの程度(大きさや強さ)を変えるようにしています。

キャッチライトを入れるための3つの注意点

キャッチライトはモデル側ではどんなに頑張ってもコントロールできないので、カメラマンがしっかりと入れてあげる必要がありますが、下記の場合、うまくキャッチライトを入れることができませんので、注意が必要です。

  • モデルがコンタクト(サークルレンズ)を入れている場合
    使用されているコンタクトレンズによっては(光が反射されず)キャッチライトを入れるのが難しい場合もありますので、事前に打ち合わせをしたほうがいいでしょう。
  • モデルが眼鏡をかけている場合
    光の角度によってはキャッチライトが光る前に、眼鏡に反射されることがあります。
    その場合の対処法は『眼鏡女子の眼鏡に光が入らないように撮影したい』をご覧ください。
  • 反射するストロボやレフ板が遠すぎる場合
    キャッチライトを入れるためには、光を反射させる必要がありますが、モデルとストロボやレフ板の距離が遠い場合、目の中に『点』しか入らないことがあります。

どうしてもキャッチライトが必要な場合、後からレタッチで入れる等の荒業を使う場合もありますが、撮影現場でできる限り完成に近づけておいたほうが、後々楽です。

そのため、カメラマン個人が好きに調整できる撮影ならば問題はありませんが、モデルやスタイリスト等のスタッフの意見が必要な場合は、最初の設定段階で大きさや形状・強さの打合せしましょう。

モデルとストロボの配置場所

キャッチライトを入れる場合、モデルと光源(ストロボやレフ板)との距離、大きさ、形状が大切になります。

キャッチライトの入れ方
モデルと光源を近づけたほうが、キャッチライトを大きく、強く入れることが可能です。

モデルと光源が近すぎると黒目がほとんど見えなくなってしまいますし、
遠すぎると、黒目の中に小さな光りしか入りませんので、
程よい大きさになるように距離を調整してください。

スタジオでは付属のストロボやソフトボックスを使うことが多いと思いますが、瞳に入れる形状を(アニメみたいに)丸くしたい場合、リング形状やオクタボックス(八角形)のディフューザーを使うのがおすすめです。

まとめ

キャッチライトは(レンタルスタジオで使われている)光量の少ないストロボでも、モデルとの距離を調整すること入れることができますので、スタジオで撮影をしたほうが調整がしやすいです。

ただ、屋外でポートレートやスナップ撮影をするときにもキャッチライトを入れたいことがありますよね。
自然光での撮影でも入れられますが、太陽の光量や角度を考える必要があるので、撮りたい背景で撮れないなどのデメリットも発生しますので、手元に『軽い小型クリップオンストロボ』を持っていると、より簡単に入れることができますのでお勧めです。

Yogi

都内某広告代理店勤務の営業兼カメラマン。 主に女性モデルのプロフィール・オーディション・宣材写真を20年位担当。 内3年位ミスコンサイト技術指導。(それなり...

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