TAMRON 20-40mm F2.8 DiIII VXD(Model:A062S)で撮るポートレート
公開日:2022.04.20

イメージ通りの写真を撮る時にかかせないのが目的に合ったレンズです。
レンズを変えることで表現の幅が広がるのがレンズ交換式カメラの魅力であり、レンズ1本1本に特徴や味があり、『沼』と言われるくらい奥の深いこのトピック。
実際、色々なレンズを使ってみたいと思っても
・レンズの表現力は?
・レンズの使い勝手は?
・自分の撮りたいイメージに合ってるの?
・購入する価値はあるの?
と、カメラやレンズは実際に使ってみないとわからない事ばかりです。
試しに買って、イメージに合わなければ即売りする猛者もいるようですが、安い買い物ではありませんし、家族にバレたらまずい。という環境の方も多いはず。
そこで、
・広角レンズに興味がある
・軽いレンズを探している
・サードパーティーにこだわりがない
方にはぴったりなTAMRON (タムロン) 20-40mm F2.8 DiIII VXD(Model:A062S)を実際に購入して半年間実際に使い続けている管理人が丁寧に解説していきます。
最近では、スタジオ撮影の時は、このレンズと単焦点1本しか持って行かないほど重宝しています。
この記事の内容
TAMRON 20-40mm F2.8 DiIII VXDについて

『TAMRON (タムロン) 20-40mm F2.8 Di III VXD』は、タムロンが2022年10月27日に発売したSONY Eマウント用の大口径広角ズームレンズです。
このレンズは超広角20mmから始まり、標準域の40mmまでをカバーしているため、24mm開始の標準ズームレンズより広範な撮影シーンに対応することができます。
メーカーはムービーでの自撮りユーザー(VLOGER)がターゲットのようですが、自分は屋内でのポートレートに使う事を目的に情報を仕入れた時点で予約を入れました。
レンズの特徴
- 広角側が20mmからと一般の標準レンズ寄りは広角レンズ寄り
- F2.8通しズーム
- 質量365gで軽量
- 最短撮影距離 0.17m (WIDE) / 0.29m (TELE)と近接撮影が可能
20-40mm F2.8 DiIII VXDの特徴の一つは、優れた描写力と高い解像力。
光学設計の優れた構造により、画像の隅々までクリアで鮮明な描写を実現しており、非球面レンズや異常分散レンズの採用により、色収差や歪曲などの光学的な問題を最小限に抑えています。
さらに、コンパクトで軽量なボディデザインが特徴であり、携帯性を重視した設計がされており、持運びが楽なので、旅行や日常の撮影においてもストレスなく使用することができます。
仕様と性能
20-40mm F2.8 DiIII VXDは、レンズ名からわかる方も多いと思いますが、絞り値F2.8通しの大口径レンズな上、最短撮影距離ワイド端17mm、テレ端29mmという近接撮影性能も持っています。これにより、被写体に近づいての撮影やマクロ撮影が可能となります。
人物撮影がメインの管理人はそこまで寄ることはないのですが、ヘアスタイルやアクセサリの部分アップを撮る場合には重宝しています。
また、静音かつ高速な自動フォーカス機構(VXD)を搭載しており、スムーズなフォーカス操作が実現されますので、動体や移動する被写体を追いかけながらの撮影でも高いパフォーマンスを発揮します。
モデル名 | TAMRON 20-40mm F/2.8 Di III VXD |
---|---|
焦点距離 | 20-40mm |
明るさ | F2.8 |
レンズ構成 | 11群12枚 |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) |
最短撮影距離 | 0.17m(ワイド端)/0.29m(テレ端) |
最大撮影倍率 | 1:3.8(ワイド端)/1:5.1(テレ端) |
最初絞り | F22 |
手ぶれ補正効果 | 無(ボディ側対応) |
フィルター径 | φ67mm |
最大径 | φ74.4mm |
長さ | 86.5mm |
質量 | 365g |
簡単にまとめると
長所
- 小型軽量なF2.8ズーム
- 高速かつ静かなAF
- 防塵防滴
- フッ素コーティング
短所
- ズームレンジが狭い
- 手振れ補正なし
という感じになります。
比較レンズ SONY FE20-70mm F4G
2023年2月10日に本家SONYからズーム域開始20mmのレンズが発売になりました。
既に自分はTAMRONを購入してしまっていたので今回は購入を見送りましたが、TAMRON 20-40mm F/2.8 Di III VXDの対抗馬になるレンズです。
ズーム域と露出値が異なりますので、重さや金額は比較対象としては難しいですが、これから購入を検討している方には選択肢が広がってありがたいです。
TAMRON 20-40mm F/2.8 Di III VXD | SONY FE20-70mm F4G | |
焦点距離(mm) | 20-40mm | 20-70mm |
解放絞り(F値) | F2.8 | F4 |
最短撮影距離(m) | 0.17m | 0.3m |
フィルター径(mm) | 67 | 72 |
レンズ内手ブレ補正 | 無 | 無 |
寸法(mm) | 74.4×86.5 | 78.7×99 |
重さ(g) | 365 | 488 |
価格 | 87,170円 | 166,320円 |
(※価格は2023年4月末現在)
ポートレートで使うTAMRON 20-40mm F2.8 DiIII VXD


標準ズームレンズの場合24mmから始まることが多いですが、TAMRON 20-40mm F2.8 DiIII VXDの最大のポイントは20mm広角が使えることで、若干4mmの差ですがかなりイメージが変わってきます。
屋外で風景を多めに入れたい場合や、スタジオで広めに撮影したい場合に力を発揮するのは間違いないでしょう。
同じ場所から撮影して、20-40mm F2.8 DiIII VXDの20mm画角と24mm画角を比較してみました。
実際にレンズの販売価格が安くても、クオリティが悪ければ意味がありませんので、ちゃんみーさんに協力してもらい、東京丸の内でサンプル撮影です。
屋外でこのレンズを使うと、広すぎてターゲットがぼやけることが多いですが、日の丸構図で撮影すると横向きでも全身を入れられるので風景に溶け込んだ撮影をしたい場合に向いています。
40mmで撮影した場合。
40mmは意外と面白い画角で、35mmより狭く、50mmより広く写すことができるので、実際の目線にかなり近い撮影が可能です。
本レンズの場合、35mmでも撮影できるので、35mm好きな管理人はいう事ありません。
まとめ
本レンズは単焦点レンズ1本並みに軽いので、常備レンズとして使いやすいのですが、
- レンズ内に手ブレ補正機能が入っていない
- ズームレンジが狭い
という短所も持ち合わせています。
完璧なレンズというものは存在しませんので、手振れ補正については、カメラ本体に手ブレ補正がついているカメラを使うことで解決できます。
また、ズームレンジが狭い点につきましては、最悪クロップ撮影することで換算60mmまで伸ばすことができます(撮影後トリミングしても同じ効果になります)ので、実際に使う分にはそれほど困らないでしょう。
24mmと35mm単焦点を2本持って行くよりも小型・軽量なため、自分はスチール専用で使っていますが、
- ムービーを撮るカメラマン
- VLOGER
- スタジオカメラマン
- 風景写真カメラマン
には最適なレンズがと感じる1本です。
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