高倍率ズームレンズの上手な使い方

SONY E18-135mm F3.5-5.6 OSSサンプル
カメラ・機材紹介

 最近フルサイズデジカメを1日中持って歩いていると、疲労感が半端ないので、お散歩用や屋外での撮影は軽いAPS-C(SONY α6000)に変えつつあるYogiです。

しかしながら、α6000用のズームレンズはE PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS(SELP1650)しか持っておらず、かといってフルサイズ用の重いズームレンズをつけて歩いていては意味がありません(全体バランスも悪くなるしね)。

そこで、もう少ししっかりとしたズームレンズが欲しいと考えて、SONYキットレンズの一つでE 18-135mm F3.5-5.6 OSS(SEL18135)をポチってしまいました。

高倍率ズームレンズとは

高倍率ズームレンズは、広角から望遠まで幅広い範囲の焦点距離をカバーしているズームレンズの事で、レンズキットとしてセット販売されている事が多く、エントリー向けというイメージが強い利便性の高いレンズです。

ズーム比が特に高い高倍率ズームレンズ(10倍~20倍以上)はAPS-Cやマイクロフォーサーズ向けのものが多く、SigmaやTAMRON等のサードパーティーから発売されています。

画質を追求するカメラマンからは忌避されがちなレンズですが、1本でかなりの焦点距離をカバーできるため、旅行や撮影場所がわからない時には便利なレンズで、最近クオリティも上がってきていますので、持っていると何かと便利なので、特徴を理解して、使いこなすためのポイントを押さえましょう。

高倍率ズームレンズが適している撮影

  • 広角から望遠まで色々な状況で撮影をする可能性がある
    一番活躍するのは旅行ではないでしょうか。また、屋外の撮影会等モデルとの距離を動かせない時にも重宝しそうです。
  • 大きなカメラを使いたくない街角スナップ
    最近都内では大きなカメラを構えていると(場所によっては)警備員が寄ってきますから小さいカメラ+レンズを使ったほうが撮影がしやすいです。
  • 1日中カメラを持って歩かなければならない長時間撮影
    一般の方は旅行のみならず家族でお出かけ、ポートレートフォトグラファーは1日中の撮影等、長時間カメラを持ち続けなければならない状況の時は軽いレンズが有難いです。

レンズ自体が小さくて軽いので持運びが簡単な上、広角から望遠まで焦点距離が対応しているので、(光が強い)色々な場所での撮影に適している。

高倍率ズームレンズが適していない撮影

  • ボケのあるポートレートが撮りたい
    大きなボケを求めるにはこのレンズは向いていません。そういう時は解放絞りの小さい単焦点レンズを使いましょう。
  • 絞り値を固定にしておきたい
    F2.8やF4.0といった解放絞り固定のレンズではありませんので、焦点距離により解放絞りが変わるのは仕方がありません。逆に解放絞りはf5.6と割り切ってしまいましょう。
  • 暗い場所で撮りたい
    これも苦手な撮影です。できる限りISOを上げて解放で撮るようにしましょう。それでもダメなら、解放絞りの小さい単焦点レンズの出番です。

(ズーム全般に言えることですが)特にレンズ解放値が明るくないので、光が弱い場所では撮影がしづらい。

実際にポートレート撮影に使えるのか?検証してみた

Yogiが写真を撮る時は99%女性ポートレートを撮影することを目的としています。
しかしながら、このレンズのポートレート実写サンプルをSONY、kakaku.com、PHOTOHITOのいづれでも見つけることが出来ませんでした。(ポートレートはもっと高いレンズで撮れってことでしょうか?)

そこで、高倍率ズームレンズE 18-135mm F3.5-5.6 OSSを手に入れてからほとんど時間が経っていない(今日の段階で1週間位)のですが、撮りたい病が出て、次の撮影(明日)まで我慢が出来ず、撮影会に試し撮りに行ってきました。
こういう時、毎日開催しているFresh!撮影会はありがたいです。

Camera:SONY α6000
Lens:SONY E 18-135mm F3.5-5.6 OSS
完全にエントリー機仕様での試撮りです。

SONY E18-135mm F3.5-5.6 OSSサンプル

ワイド端の18mm(35mm換算27mm)で全身を撮影してみるとこんな感じになります。
SS1/100
F5.6
ISO800

個人的には16mm(35mm換算24mm)迄広角側があって欲しかったのですが、値段等を考えると仕方がありませんね。

SONY E18-135mm F3.5-5.6 OSSサンプル
スタジオの大きさの関係もあり、30mm(35mm換算45mm)で撮影。
SS1/100
F5.6
ISO1250

レンズに求めるクオリティはカメラマンによって様々だと思いますので、判断は委ねたいと思いますが、上の写真の瞳部分を100%に拡大表示してみると、こんな感じになります。
手軽に持って歩ける軽いレンズでこれくらい写っていればYogi的にはOKですが、あなたはいかがでしょうか?
SONY E18-135mm F3.5-5.6 OSSサンプル

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まとめ

今回使った高倍率ズームレンズは18-135mm(35mm換算で27-202.5mm)なので、広角から望遠までの焦点距離を写すことができるのに、小型・軽量で、値段が安いのが特徴で、特に自分の好き(得意)な画角が決まっていないような初心者カメラマンは色々な画角を試せていいのではないでしょうか。

CanonでもNikonでもAPS-C用にこの画角のレンズが発売されていますので、ダブルズームレンズキットを買うよりも、高倍率ズームキットを選んだ方が無駄がない気がします。

また、高倍率ズームレンズは上記のように得手不得手が明確になっているレンズです。
ですが不得手な部分はカメラマンがフォローし、得手の部分を生かしていけば、十分実用的と思います。
スタジオでオーディション写真やプロフ写真を撮る時は、F5.6以上に絞り込んで撮影することも多いですから、解放F値が3.5~5.6でも問題ありませんしね。

ただ、目的がある場合は別ですが、高倍率ズームとはいっても、あまりに高倍率(18-400等)は望遠側はあまり使わないと思いますので、解放絞りがF5.6位までのレンズを選んだ方がいいのではないでしょうか。

個人的には、サイトや雑誌で使う小さめの写真撮影であれば(撮影会等個人的趣味の場合も)、このレンズとSonnar T* FE 55mm F1.8 ZA(SEL55F18Z)(ボケが欲しい時用)を持っていけば十分満足のいく写真が撮れると考えています。

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