屋外で女性を撮影する時に最適なSONY Sonnar T* FE55mm F1.8ZA
公開日:2018.11.18
この記事の内容
Sonnar T* FE55mm F1.8ZAはSONY製の単焦点ZEISSレンズ
現在、SONYでは標準域の単焦点レンズを3種類用意しています(下の比較表参照)。
本レンズは2013年発売で、開放F値1.8の明るいSony製Zeiss単焦点標準大口径レンズ。
主な仕様は、焦点距離55mm、最小絞りF22、絞り羽根枚数9枚(円形絞り)、レンズ構成5群7枚、最短撮影距離50cm。
本体サイズは64.4(最大径)×70.5(全長)mm。重量は約281g。絞り羽根9枚の円形絞りで美しいボケが特徴。
α6000(APS-C)で使うと画角が1.5倍の(35mm換算)82.5mm相当となるので、中望遠レンズとして使う事が出来ます。
レンズ本体の軽さとAF速度
このレンズのポイントはフルサイズミラーレスを謳うα7シリーズで使う時に、レンズ重量が300g以下とレンズの重さをほとんど気にしないで使える軽さ。
ミラーレスカメラは本体が軽いのが売り。
にも関わらず、700g以上のレンズをつけると、フロントヘビーとなり使いづらく、バッテリーグリップをつけないとバランスを保つことが出来ません。自分的にはバランスの悪いカメラを使っていると疲労が早くなる気がします。
また、性能表には表れてこないオートフォーカス(以下AF)の速度。
ポートレート撮影の際、女性の瞳にピントを合わせる事が多いと思いますが、その際、AFが遅いとスムーズな撮影ができないばかりか、シャッターチャンスを逃す可能性があります。
撮影時間を気にしなくてもいい「通常の撮影」の場合はそれほど気にならないかもしれませんが、1枚でも多く撮りたい「ウェディング」や、「自分の撮影可能時間が決まっている撮影会」等ではAF速度が撮影可能枚数に直結します。
数字に出てこない機能なため、実際に手に触れて試してみることをおススメします。
モデルとの距離感
FE55mm F1.8ZAは通常の50mmより5mm程焦点距離が長くなっているので少しばかり望遠寄りな画角になります。
屋外で撮影の際、被写体との距離が遠すぎると撮影中に余計な通行客が横切ることがありますが、このレンズは被写体から遠すぎず近すぎず程よい距離で撮影をすることが出来ます。(周りから撮影していると配慮してもらえるという事)
しかしながら、狭い屋内(スタジオ)で撮影する際は被写体からの距離をとらなければ、画角的に全身を撮るのが難しい場合があります。
撮影会等にこのレンズ1本で参加すると撮りたい構図で撮れない事がありますので注意しましょう。
SONY製50mm近辺レンズ一覧
こちらがSONYで発売している50mm近辺レンズです。
主なポイントをまとめてあります。
名称 | SONY Planar T* FE 50mm F1.4 ZA |
SONY Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA |
SONY FE50mm F1.8 |
焦点距離(mm) | 50 | 55 | 50 |
開放絞り(F値) | 1.4 | 1.8 | 1.8 |
最小絞り(F値) | 16 | 22 | 22 |
絞り羽根(枚) | 11 | 9 | 7 |
円形絞り | 〇 | 〇 | 〇 |
最短撮影距離 (m) | 0.45 | 0.50 | 0.45 |
フィルター径 (mm) | 72 | 49 | 49 |
寸法 最大径×長さ(mm) | 83.5×108 | 64.4 x 70.5 | 68.6 x 59.5 |
質量 約(g) | 778 | 281 | 186 |
価格.com 最安値 (2018年11月現在) |
¥151,917円 | ¥81,999円 | ¥26,620円 |
Sonnar T* FE55mm F1.8ZAの作例
モデルはオーディション写真の依頼があったMさん。
最近、屋外での撮影をする際は、α7Ⅱと軽い単焦点レンズを数本持って出かけることが多く、ご紹介している写真は全て絞り解放(f1.8)で撮影しています。
解放から高い解像度と背景のボケ方等はご覧いただいた感じで表現できます。
まとめ:レンズは持ちだしやすい事がポイント
最近のレンズは高画質を求めるが故に、大型化・重量化が進んでいます。
写真のクオリティのためにいいレンズを使いたいのは全てのカメラマンに共通した感情でしょう。
スタジオ内で幾つでも機材を置いておける環境であればそれほど問題にはなりませんが、屋外で移動をしながら撮影をする場合、高画質でも重いレンズを何本も持って行くのはかなり大変な作業です。
(自分の荷物を軽くして、モデルの荷物を持つべきとの意見も・・・)
今回、SONYの標準レンズを選ぶ際、FE55mm F1.8ZAを選んだのは、
・レンズの重さ
・値段
・AF速度
のバランスを考えたからです。
FE50mm F1.4ZAは解放値やAF速度は素晴らしいのですが、重さが778gもある上に値段が15万円以上します。
FE50mm F1.8は値段と186gという軽さは魅力的なのですが、AFが激遅で精度に疑問が残ります。
結果として、値段はもう一声という感じですが、重さも300g以下でAFもそこそこ速いFE55mm F1.8ZAを選ぶことになりました。
500g以下の単焦点レンズであれば広角・標準・望遠の3種類を持っていくにしても、重いズームレンズ1本~2本分位の重さです(最近のレンズは重いですからね)。
どんなにいいレンズを持っていても、撮影に使えるのはその時点で装着しているレンズ1本だけです。家に置いてあれば交換する事さえありません。
レンズは撮影に持出す事が最重要事項で、そのためにはクオリティの高さと重さのバランスがとれたレンズを持つ事が一番有意義ではないでしょうか。
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