チョット待った!屋内スタジオでシューズを使う時の注意事項
公開日:2017.10.12
かなり以前、スタジオ撮影、躓かない最初の一歩(モデル編)でご紹介したことがあったのですが、今回twitterを見ていたら、こんなツイートがされていました。
養生張っててても
「貼ればいいんでしょ?」的な適当な人って結構見かけてて
バック紙や白ホリの有料化って今後進んでいくと思う。 https://t.co/tqxs4id4YM— つるたま (@tsuru1981) 2017年10月11日
これだけだと、普段スタジオ撮影をしないカメラマンやモデルは「?」となるかもしれませんが、スタジオでプロフィールやオーディション撮影をしているカメラマンなら、『そうだよね~。でもちょっとやだな。』となる内容です。
今回の記事はポートレートとはいえ、専門的な内容と思いますが、スタジオの経営者やカメラマンには懐が痛くなることでもありますのでご紹介します。
屋内スタジオでシューズを履くときの問題点とは
屋内の、しかもバックペーパーを使って撮影する写真というのは、こんな感じで人物の背景が白(カラー)になっています。
この撮影時、モデルはシューズを履いてますか?
いい写真を撮るためには全体のバランスをとる必要がありますので、当然シューズを履いてもらうようにしますが、問題はそのシューズ。外で履いているものをスタジオに持込んでいませんか?
一度でも屋外で使われたシューズをスタジオのバックペーパーの上で使うと、少しポージングを買えただけで下の写真のように汚れがつきます。
このモヤモヤ感が汚れなのですが、これがつくとバックペーパーの場合、新しい(汚れていない)部分を引張り出して使う事になります。(床なら掃除ですね。)
つまり、屋外で使われたシューズを屋内で使うことにより、屋内の撮影環境が汚れてしまうという問題が発生することがありますので、カメラマンやスタジオでは、シューズの取扱いに注意しているという訳です。
同じ理由だとは思いますが、モデルにシューズを履かせていない撮影会も存在しています。
どんな問題が発生するかというと、カメラマンの作業として、
養生=靴の裏貼りをしないとバックペーパー(床)が汚れる
↓
足元が汚れた写真が写る
↓
後ほど、Photoshop等でレタッチ(汚れとり)をしなければならない
という作業が余計に発生します。
また、スタジオとしては、汚れて使えなくなった部分のペーパーは切って捨てなければなりません。
割と趣味で撮影をしていたりするカメラマンやモデルは、この辺りの認識が甘い方が多い様です。
屋内スタジオでシューズを履くときは靴の裏を養生しよう
それでは、どのように養生=裏貼りをすればいいでしょう?
基本は、シューズの地面と接する部分を全て(撮影した時に見えないように)テープ等を貼る必要があります。(よく忘れるのがヒールの踵部分)
丁寧さに欠けていますが、このシューズは屋外で使っていないとのことでしたので、メイン部分のみマスキングテープを使いました。
(マスキングテープがない場合、ガムテープ等を代用することもありますが、ガムテープの場合、粘着力が強いので、後日シューズを使う時にベタベタ感が残ることがあります。出来れば、粘着力の弱いテープを使いましょう。)
まとめ
屋内スタジオで使う靴は
- 新品を使う(それでも靴底がゴムなどの場合汚れる)
- ウォッシュペーパー等でしっかりと汚れをふき取る
- しっかり裏貼りを行う
ようにしましょう。
スタジオでの撮影経験がない(少ない)モデルの場合、注意するよりも先にペーパーの上に乗る傾向がありますので、ヘアメイクや衣装チェックをしている間に、シューズの裏貼りをするか、本人に依頼するようにすれば、撮影後の無駄な(金銭)トラブルやレタッチ作業から解放されます。