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ストロボを使うカメラマンは要注意!シャッター速度を制限するシンクロスピードとは

ストロボシンクロスピード
ストロボ撮影

周りが暗くなってきた夕暮れや、室内で光が足りないと感じる時に便利なストロボ(フラッシュ)。
しかしながら、ちょっとしたタイミングで「写真が真っ白になった」「ストロボを使うと思ったように撮れない」という失敗談はよく聞く話です。

今日はそんなストロボを使う上で知っておきたいポイントのひとつで、日中シンクロや、大型のストロボを使っていきたいと考えているカメラマンは是非理解しておいて欲しい『シンクロスピードのお話です。

シンクロスピードとは

ストロボが光っている間、シャッターが完全に開いていられる一番速いシャッタースピードのことで、『同調速度』ともいいます。

大抵のカメラはシャッタースピードが1/125〜1/250位がシンクロスピードの上限となっており、フラッシュ使用時には(カメラによって異なりますが)シンクロスピードで使える最速のシャッタースピード以下に自動的に設定されます。(その分、絞りF値が大きくなったり、ISOが最低値になったりします。)

尚、シンクロスピードはメーカーによって呼び名が若干異なり、Canonでは「ストロボ同調最高シャッター速度」、Nikonでは「フラッシュ同調シャッタースピード」と呼んでいます。

屋内ではあまり目立たないが、屋外では重要なシンクロスピード

ストロボを屋内で使う場合、(周りが暗いので)シャッタースピードはそれほど速くできない事が多く、通常は1/250以下にする事が可能だと思います。

しかしながら、晴れの日に屋外でストロボを使う場合、例えISOを最小値にし、かなり絞ったとしても、シャッタースピードを1/250(もしくはカメラのシンクロスピード)以下にすることが難しい事も多々あります。

カメラの設定で調整が出来ないにも関わらず、ストロボを使って撮影をしようとすると、真っ白な写真(いわゆる白とび)になってしまいますので、注意が必要です。

デジタルカメラを使っている場合は、1枚撮影をしたら必ず確認をして、問題がないようなら続きを撮るようにしましょう。

使っているカメラのシンクロスピードを理解する

シンクロスピードは、使っているカメラ、特にハイアマチュア機以上とエントリー機、メーカーでは異なる場合がありますので、シンクロスピードの上限が1/250と思い込むのは危険です。

そんな理由から、以下の方法でご自分のカメラの上限シンクロスピードを確認しておくことをおススメします。

シンクロスピードの上限
  1. 同じメーカーの(もしくは対応している)クリップオンストロボを電源を入れた状態でカメラに取付けます
  2. カメラのモードをシャッター速度優先(CanonはTV、SonyはS)に設定します
  3. シャッタースピードをできるだけ速い設定にします
  4. シャッタースピードは1/200~1/250以上の数字が選べないはずですので、その数値がお使いのカメラの最速シンクロスピードとなります。
  5. (ちなみに自分が使っているSony α6000の最速シンクロスピードは160です。)

どうしても速いシャッタースピードを使いたい場合は

ハイスピードシンクロ

屋外で強い光の中、撮影をする機会があり、シャッタースピードを1/250以上にどうしてもしなければならない撮影の場合、少し値段は高くなりますが、ハイスピードシンクロ(HSS)対応のストロボを使えば1/250の壁を打破できます

写真では、HSS対応のストロボを使い、シャッタースピードをα6000の上限である1/4000まで上げています。

スタジオでのシンクロスピードは1/60秒にしたほうがいい理由

デジタルカメラが一般的になってきた昨今では、ISO感度を上げれば遅いシャッター速度を選ぶ必要はなくなっていますし、スタジオでクリップオンストロボを使うことはあまりないかもしれませんが、基礎は押さえておきましょう。

ジェネレーター式ストロボ
レンタルスタジオには、モノブロックストロボや定常光ライトが置かれているケースが多いですが、プロ(カメラマン)が運営しているスタジオを使用する時には、ジェネレーター式のストロボを使える事があります。
(写真のような光量調整ができるボックスにライトがつながっています。)

手元で光の調整を行う事の出来るジェネレーター式ストロボは便利なのですが値段がかなり張りますので、個人の趣味の範疇では難しいかもしれませんが、いつかは所有したいと思っています。

さて、肝心のスタジオで使用する大型ストロボは閃光速度がそれほど速くなく、一部の機種を除いて一般的にはシャッタースピードは1/250秒から1/500秒程度です。

そして重要なことは、カタログなどの表記は光量が最大ピーク時の約半分になる時間(半値幅)を、閃光時間として表記しており、(閃光速度が1/250秒と表記されるストロボでも)1/250秒以降、半分近くの光は発光を続けています。

その為シャッター速度を1/250秒より短くセットすると、一部の光がカットされてしまう現象(写真の下半分とか3分の1が暗くなってしまう現象。)が生じます。

初めてこの現象に遭った時は理由がわからず、カメラが壊れたのかと思い、代替えのカメラを所持していなかったため、今回の撮影は中止だと本気で心配したこともありました。

大型ストロボで撮影する際のシャッター速度は1/250秒以下、発光した光をすべて利用するならば、1/60秒が最適という事ですので、慣れないうちは1/60秒もしくは1/125秒で撮影することをお勧めしています。

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Yogi

都内某広告代理店勤務の営業兼カメラマン。 主に女性モデルのプロフィール・オーディション・宣材写真を20年位担当。 内3年位ミスコンサイト技術指導。(それなり...

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