女性ポートレートのイメージを大きく変える衣装選びの重要性

駒木結衣さんガールズスナップ@原宿、使用機材:SONYα7ⅡとLens:SONY FE 24-70mm F2.8 GM

カメラマンとして女性を撮影する場合、(撮影内容にもよるけれど)衣装にどの位気を使っているだろうか?

ポートレートにおいて、女性が身につけている衣装やシューズ・小物等は、写真の出来ばえを大きく左右するが、自分の作品撮りや商品撮りでもない限り、なかなか意見が言えない事も多い。

その最たる例がモデル募集で参加してくれる被写体モデルの場合で、当日までどんな衣装を着てくるかわからない事がほとんどだ。

また、撮影会の場合はモデルや運営会社が用意している衣装なので、一部の個人撮影を除き、カメラマンの好みは反映されない事がほとんどだ。

そして仕事の場合、モデルの衣装は全てスタイリストの責任なので、どんな衣装であってもカメラマンはほとんど関知しない(事が多い)し、モデルと二人だけでの撮影の場合は、当日の衣装はモデル任せ(の責任)という事が一般的だ。

撮影目的に応じた衣装選び

可愛い女性を撮影できれば満足。というカメラマンの場合はあまり気にならないかもしれないが、写真を作品として公開したり、使用目的が決まったポートレート撮影をする場合、

  • モデルの雰囲気
  • 背景(撮影する場所)のイメージ
    (衣装が先に決まっている場合は、場所を変える)

に合った衣装を選ぶことが重要。

モデルのイメージ、撮影時の衣装、撮影場所が上手くあっていないと、「クール系の衣装を着ているのにかわいい系の背景」等、衣装と背景のミスマッチが起こる。

背景を選んで撮影できる街角スナップや宣材なら若干のミスマッチは吸収できるのだが、テーマの決まっているスタジオでこのパターンにはまるとかなりきついので、撮影前にできるだけ衣装と撮影場所の調整はしておいた方がいいだろう。(撮影会なんかでも、衣装と背景が合っていないことが往々にしてみられるよね。)

衣装によってモデルの見え方はかなり変わる

ポートレートを撮影する際、女性の衣装により撮影のイメージが大きく変わるのは前述の通り。
イメージのミスマッチは、写し方を変える位ではカバーができない事が多いので、撮影に入る前に、できるだけ細かな点まで気を使ったほうがいい。

特に、撮影をするカメラマンの撮影力によっては、ちょっとした違いが結果として、大きな違いになってくるので、(チョット大げさな違いだけど)衣装により写り方が変わるサンプルをご紹介しよう。

特にスタイルを重視する撮影、脚長・美脚に見せたい撮影の時は、事情を説明したり、サンプル写真を見せたりして、できるだけアピールしたい部分を薄着にしてもらった方がいい。

衣装で身体を隠している場合

ガールズスナップ@原宿

撮影したのが冬で、屋外という事もあるのだが、上から下までしっかりと衣装を着こんでいると、スマートに見えるポージングをしてもらっても、(衣装のダボダボに遮られて)殆ど効果がみられない。

「スタイルに自信がない。」という女性がよくするスタイリングだけど、自信がない女性ほど露出を多くした方が細く写すことが可能。

(フォローではないけど、彼女とは2回目に薄着の撮影をしたのだが、スタイルが良かったので、この時の衣装はもったいないと思った。)

衣装で身体を隠していない場合

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ここまで露出してもらう必要はあまりないのだが、身体のラインをきちんと見せてくれると、より綺麗な角度を探すことが出来るようになる。

例えば、

  • 腰のひねり具合や角度によってスリムにみせたり
  • ミニスカートやホットパンツ・ハイレグ水着のように腿まで肌が見える衣装を着ることにより、腿から足の甲まですべてが脚として認識され、その分だけ脚長に見るようになる。

特に水着のオーディションを受ける場合はポージングも重要だけど、衣装・シューズ選びも大切になってくる。(参考:夏の前までに水着でかっこいい宣材を用意する

結構重要なシューズ選びと撮影イメージの変化

衣装に負けず劣らず重要なのが、シューズの選び方。
スニーカーやローヒールではなく、できるだけ高いハイヒールを履く(脚の甲が見えるシューズがよい)事で美脚のイメージを表現する事ができる。

実際に、シューズを変えることで、シューズの有無によってイメージに変化はあるのだろうか?
少しでもスタイルよく見えるのであれば、積極的に使っていきたいので、モデルのotelさんに協力してもらい、実際に裸足(スポーツシューズ等)で撮る場合と、上げ底のシューズを履いた場合で比較してみた。

裸足で撮影(靴無し)

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本来、全身をシューズなしで全身を撮影することはないと思うが、シューズの有無により差があるか確認するため、あえて比較のために撮影。

シューズを履いて撮影

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シューズを履いてもらい、同じ位置・アングルから、写真内の大きさが同じになるように撮影。

両方を比べてみる

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今回の撮影では、それほど高いハイヒールを履いているわけではなかったので、それほど差が無いように見えるかもしれないが、シューズを履いていない場合と、履いている場合の双方で同じサイズになるように撮影をすると、わずかながら、身体全体、特に脚が細くなっていることに気づく。
これが、ハイヒールだったら、この差はもっと大きくなるだろう。

モデルが仕事を得るためのオーディションでは、一次審査の写真競争も激しいため、チョットの差で合格・不合格の線引きにかかる場合もあるので、少しでも気を使った撮影をする事が重要でしょう。

まとめ

ポートレートをはじめたばかりのカメラマンの場合、カメラの設定や撮影状況に対応するために忙しいし、趣味として撮影をしているのであれば、全身写真を撮らず、バストアップだけ撮っていても(クライアントやモデルから)クレームが来ないから、実際に衣装やシューズまで気を使って撮影をする機会はほとんど無いかもしれない。

しかしながら、衣装やシューズが変わることで、イメージや見え方が変わるのは、今回の実験で理解していただけるかと思う。

一人のモデルさんと長期間に渡り撮影していく方法』と若干関係があのだが、定期的に撮影をすることが出来るモデルがいる場合、モデルから『新しい服を買ったから撮影してほしい』といった希望が入ることもある。

そういった要望に応え、衣装やシューズを変えることで、モデルの違う一面を発見できたり、撮影した写真がランクアップ出来たりと、メリットが大きいので、ポートレート撮影に余裕ができてきたら、前段階として準備することをおススメしたい。

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