ガールズスナップ撮り方3つのコツと注意事項
公開日:2016.05.20
暫らく前から、ファッショナブルな若者や、女子大学生を対象とした街中スナップサイトが人気になっており、自分もあるスナップサイトに写真を提供させていただいています。
本来、スナップ写真(別名:スナップ・ショット)は、日常の光景、出来事、人物などが一瞬のうちに素早く撮影された写真のことで、本サイトで紹介しているようなポートレートや作品撮り写真のような準備された環境で撮影された写真とは区別されるのが一般的です。
しかしながら、街中の面識のない女性を許可なく撮影すれば盗撮扱いを受ける可能性もあり、とてもリスクが高くて撮影をすることはできません。
ここでご紹介するガールズスナップは、被写体となってくれる女性に事前に許可を得て、街中や公園内で撮影する写真とさせていただきます。
この記事の内容
知らないと危険!肖像権の問題
自分は普段ポートレートや作品撮り撮影をしている関係上、被写体の後ろに関係のない人が写ることが好きではありません。
ここまではあくまで個人の嗜好や考え方なので、実践してもしなくても問題はありませんが、写真の中に関係のない人を写してしまい、その写真がサイトやSNS等で公開されることで、写りこんだ人から『肖像権の侵害』を主張される可能性があります。
実際過去には訴訟にもなっていますので、簡単に見過ごすことはできません。
(参考:「盗撮女子」急増 無断撮影の写真投稿に注意…「肖像権侵害」で訴訟にも)
え、そんな権利があるの?
訴えられちゃうわけ?
と思われるかもしれませんが、実際にあり得るんです。街中で撮影するカメラマンにとって、問題を起こさないためには必須知識です。
肖像権の大雑把な基準
- 撮影対象の人物がしっかりと特定できる
- 『風景(画像全体)がメイン』=『人物は想定外に写り込んだ』ではない
- SNSなど,拡散可能性が高いところへの投稿(公開)
という事になっており、肖像権は『撮影』される事自体で侵害され、公開した場合は違法性が高いと判断されやすい。
公開しなければ(当人にはわからないから)訴訟にはなりづらいようですが、スナップ撮影をしているカメラマンの場合、サイトで公開するために撮影している事が多いから、上記に当てはまる可能性が極めて高いと言わざるをえません。
そこで、肖像権の問題を頭に入れながら、ガールズスナップを撮るコツをご紹介します。
周りの人物ができるだけ入らないタイミングで撮る
ガールズスナップは、(映画やドラマの撮影のように場所を占有していれば別ですが)ほとんど街中や公園の中で撮る事になりますので、通常は周りの歩行者を排除することはできません。
被写体の魅力を引出す事に注力するならば、顔はわからないとはいえ、通行人は邪魔な存在です。(公共の場で勝手に撮影しているのですから、周りの人からすればいい迷惑なのは十分理解しています。)
また、もう少し露出を絞って、撮影対象の人物がしっかりと特定できると肖像権の侵害という問題が発生する可能性もあります。
そういうことを考えると、できる限り通行人が通らないタイミングで撮影をした方が、写真の出来上がりもよくなりますし、問題も回避できるのでおススメです。
場所を変えて、通行人のほとんどいない時に撮るとこんな感じになります。
それでも若干残っていますが、最初の写真に比べるとBetter。
少なくとも写りこんだ人が誰なのか特定することはできません。
絞り値を小さくして背景をぼかす
ガールズスナップには被写体とその場の雰囲気が需要です。
もし、被写体のみ写っていればいいのであれば、スタジオで調光をして撮影をすればいい訳ですから、バランスはともかく、街中で撮影したのか公園で撮影したのか、撮影した場所が写っている必要があると考えています。
この時は解放値f2.0のレンズを使用しましたが、f2.0まで開けてしまうと背景のみならず被写体の顔までボケ始めていたため、f4.0で撮影をしました。その場の雰囲気を残しつつ、尚且つ余計なものを写しこまないためには、絞りを比較的開けて背景をぼかす撮影がおススメです。
出来るだけ小さいカメラを使い、周りの人に撮影されている疑念を懐かせない
自分が普段スナップ撮影をしている時に利用している機材ですが、大きさの違いは一目瞭然ですね。
ポートレート撮影をする場合、機材の使いやすさやクオリティを重視したシステムを組むことが多いので、カメラ機材の大きさを考えることは殆どありません。
しかしながら、ガールズスナップを街中・公園等で撮影する場合、大きなカメラを持っていると、通行人やお店の人の注意を引きやすくなります。
実際、一眼レフカメラを使って撮影をしている時に、都内のあちらこちらで警備員に『撮影許可』を持っているか聞かれることが結構あります。
ところが、ミラーレスカメラを使って撮影をしている時に(今のところ)咎められたことはありません。
コンデジやスマホで記念撮影をしている場合には『撮影許可』は求められないのですから、同じような大きさのミラーレスカメラなら、それほど周りの注意を引くこともありません。
写真のクオリティを決めるのはカメラの大きさではなくセンサーサイズの大きさとレンズですので、どうしても使いたいレンズがある場合は別ですが、出来るだけ小さなカメラを使った方がいいでしょう。
まとめ:周りへの気配りを忘れずに
街中や公園での撮影は、スナップであれ、ポートレートであれ、スタジオでの撮影と異なり、常に周りに人がいる状況で撮影を行う必要があります。
周りに人がいるという事は、前述の肖像権の問題が付きまとうわけですから、スムーズに楽しく撮影をするために、気をつけるべきところは気をつけ、問題を起こさないようにしましょう。
特に注意するべき場所
・お店の出入り口や通行門付近
・通行人量の多い場所や時間帯
・撮影している場所の長時間占有
・トイレや階段等(カメラを向けるとモラル的に問題がある)
それほど撮影の経験がない場合、撮影するという行為にばかり気が向き、撮影場所やタイミングにまで気が回らず、知らず知らずのうちに周りに迷惑をかけている場合がありますので、特に上記の点はより気配りをするようにしておくといいでしょう。
それさえできれば、素敵な場所で思った通りのガールズスナップを楽しむことが出来ます。
参考記事
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