撮影の目的=『写真の使われ方』をはっきりさせよう
公開日:2014.02.03

ありがたいことに、これまでたくさんの方からモデル希望のご連絡をいただき、ポートレート撮影や作品づくりをさせていただいています。
初めてお会いする被写体の方(ここでは性別や職業に関係なく「モデル」とは呼ばず、「被写体」としています)には、必ず「撮影の目的」「写真の使用方法」「NG事項」の3点について確認しています。
というのも、モデル希望としてご連絡をくださる方は、何らかの写真が“必要”または“欲しい”という目的を持って応募してくれているはずだと考えているからです。
そして、撮影した写真が使えないようなすれ違いがあると、お互いにとって時間も労力も無駄になってしまいますよね。
今回は、「撮影の目的」を明確にすることの大切さについてお話しします。思っている以上に大切なポイントなんです。
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写真・撮影の目的について
写真を撮るときって、自分で意識しているかどうかに関わらず、そこにはきっと何かしらの目的があるはずです。
でも、その「目的」って人によってけっこう違うんですよね。
立場や状況によってニュアンスが変わってくるので、同じ言葉を使っていても、うまく気持ちが通じていない…なんてこともあります。
そこでちょっと、立場を変えて具体的に見てみましょう。
写真を仕事にしていない人の目的
たとえプロじゃなくても、写真を撮る理由はちゃんとあります。
ただ、きちんと認識していなかったり、言葉にすることが難しかったりすることもあります。
- 思い出や記録を残すため
家族や友人との大切な瞬間、旅行先の風景、イベントのひとコマなど。あとから振り返って楽しむために、写真に収めておきたいですよね。 - 誰かと共有したいから
撮った写真をSNSやブログでシェアして、見たもの・感じたことを他の人と分かち合う。写真を通じたコミュニケーションも、立派な目的のひとつです。 - 趣味として楽しむ
ただ「撮るのが楽しい」という気持ちも、立派な動機。構図や光にこだわったり、自分だけの一枚を撮る楽しさもありますよね。
写真を仕事にしている人(カメラマン、モデル、芸能関係など)の目的
写真を仕事にしていると、その目的や意味も少し変わってきます。
自分のためというよりは、「誰かのため」に撮ることが多くなってくるんですよね。
つまり、依頼してくれた人の目的を叶えるための撮影になるんです。
- 自己表現やメッセージの発信
写真を通して、自分の感情や考えを伝えたり、世界の見え方をシェアしたり。表現の手段としての写真です。 - 新しい表現や技術への挑戦
ジャンルを変えてみたり、新しい機材にチャレンジしたり。技術を磨くことや、表現の幅を広げるのも大切な目的です。 - 宣伝や広告のため
商品やサービス、あるいは自分自身の魅力を伝えるために、宣材写真や広告写真を撮ることもあります。 - 情報を正確に伝えるため
特にWebサイトや広告では、写真が「情報」としての役割を果たす場面も多いです。見ただけで内容が伝わる写真は、とても重要なんです。 - 被写体の衣装・ヘアメイク
- イメージに合った撮影場所
- イメージに合ったライティング
- 撮影の目的 … プロフ・ポトレ・サイト用等
- 写真の使い方 … オーディション・チラシ・ポスター・サイト用・ブログ
- 撮って欲しい写真の好みやイメージ … 明るく・暗く・ボケ有無等
- 土曜日10時~16時の間(撮影は1~2時間位)
- スチールをメインで活動中・活動予定(希望)の
- 都内で
- 脚のモモから下部分の状態がわかる衣装で
- 写真公開が可能な女性
- 相互無償優先
このように、プロでもアマチュアでも、写真を撮る理由にはいろんな形があります。
あなたにとっての「写真を撮る目的」は、どんなものでしょうか?
撮影の目的を隠すのはNG

仕事で写真を撮っている人なら、必ず本人もしくはクライアントに確認(打合せ)をするであろうこの事項。
言いづらいというのはあるかもしれないけど、意外とアバウトな人が多いことに驚かされます。
写真は、撮影目的に沿ってより良い写真を撮影するようにカメラマンと被写体が調整をしていくのですが、撮影の目的=写真の使われ方がわからないと、写真の使い方に沿った準備ができません。
スタッフが入らない撮影撮影でも最低限
は調整する必要があります。
広告写真のようにクライアントがいて、撮影目的が明確になっていて、それにあった環境を整えてあるのならそれでもいいのですが、通常の場合、そこまで条件が決まっているケースは多くありませんので、写真の使い方だけはハッキリさせておいた方がいい方でしょう。
今までで一番驚かされた被写体の希望って
何回も撮影させてもらっている被写体さんは、自分が撮影目的を聞くのを理解していて、「今回は○○のオーディションに出したい」とか、ブックに入れたいのでクール系で」とか言ってくれますが、初めての方は恥ずかしいのか、突っ込まれたくないのか、考えていないのかわからないのですが、この辺りをボカす傾向があります。
特に今までで一番驚かされたのが、『ピントがあっていれば大丈夫です』と言われた時は?状態でした。
撮影目的は練習でもOK
別に明確な使い方がなくて『撮影練習』でもいいんです。カメラマンに悪いと思って言いよどむのかもしれません。
被写体サイドが練習なら、カメラマンも普段できない設定を挑戦していくこともできますので、(他のカメラマンはどうか知りませんが)自分はそれでもいいと思っています。
写真の目的も使い方も決まっていない場合、カメラマンもモデル自身も、気合の入り方やポーズのつけ方、ライティングの組み方等が明確にならず、細かい部分で曖昧になり、撮影者の好みの方向へ流れることになります。(好き勝手に撮っているわけではありませんが。)
そのような写真で、被写体として問題がなければいいのですが、大抵の場合、「何か違う」・「思っていた写真じゃない」という事になることが多いです。
撮影前に打合せたい『撮影の目的』
被写体自身が納得のいく写真が撮りたいのであれば、(撮影者の技術や感性が高い人ばかりではないので、)
をキチンと伝える事が重要です。
例えば、本ページのアイキャッチ写真は、彼女のブログヘッダー用として撮影をしたものです。
ここではトリミングをして調整していますが、彼女に渡した写真は左側がもっと空いており、ブログタイトルを後から追加できるようにしました。
同じ練習でも、こういうポーズの練習とか、表情の練習とか、何か目的を持って撮影には望みましょう。
後は撮ってもらった写真を見ながらイメージのすり合わせと微調整をしていくことで、納得のいく『奇跡の一枚』を撮ることができるようになり、明らかに成長が早くなります。
作品撮りモデルさん募集の件
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撮影可能な方は、是非被写体募集からご連絡ください。 ご不明な点・ご質問でもお気軽にどうぞ。
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