スタジオでプロフやオーディション写真を撮るための知識
公開日:2017.09.11
カメラを趣味にしていると、知人からFacebookやTwitter、Blog等で使うプロフィール用の写真を依頼される機会が増えてきます。(参考:欲しいと言ってもらえる写真を撮る)
特に依頼者がSNSを仕事で使っている場合、携帯で自撮りしたものや、コンデジで撮った写真よりも、一眼レフカメラでしっかり撮ったプロフィール写真の方がイメージがいいからでしょう。
通常、こういう場合は、バストアップか顔写真という事が多いので、それほど撮影する場所を必要とせず、大掛かりなライティングも特に必要ありません。
しかしながら、モデルや声優・女優志望の方から、オーディションに提出するための写真(いわゆるオーディション写真)や、事務所でコンポジに使うかもしれないプロフィール写真を希望されると様子が一変します。
オーディション用に提出する写真はバストアップや顔写真だけでなく、スタイルを見てもらうための全身写真が必要となりますので、『全身を写す事の出来る場所』と『全身に光を回すことのできるライティングテクニック』が要求されるようになるからです。
プロフ・オーディション写真を撮るのに必要なスキルとは
オーディション写真を撮るためには、スタジオでバックペーパーを使い、全身写真をバランスよく撮ることのできるスキルが要求されます。
羅列してみると、
- カメラをマニュアル設定で使えるスキル
- 露出計を使って、光量を調整できるスキル
- ホワイトバランスを調整できるスキル
- カメラとストロボを離して使う事ができるスキル
- 影の作り方を変えるためにストロボオプション等を選択・調整できる知識
- カメラとコンピューターを繋いで、すぐにデータを確認できる環境
- 目的に合わせたプロフィール写真・オーディション写真を撮れる撮影知識
- 写真を仕上げる為のレタッチスキル
- 必要な背景紙を準備できるスキル
慣れてしまえば、あっという間に環境を整える事が出来るのですが、文字にして並べてみると、ものすごく大変そう。
自分もストロボ・スタジオの知識を得たのち、レンタルスタジオに通い、実際に撮影しながら、何度もストロボを組み、光を調整したり、オプションを組替えたり、光の状況を見たりしながら、知識をテクニックへと変えていきました。
この点について言うならば、『習うより慣れろ』という事なのですが、スタジオにおいてあるのは数十万円もする『プロ用』のストロボなので、壊したらいけないという気持ちが先に立ち、最初の頃は一人でストロボを組むことがとても怖かったのを覚えています。
プロカメラマンに弟子入りする場合は、スタジオが空いている時や、本番前に何度も練習をすることが出来ますが、趣味で撮影をしているアマチュアカメラマンや、他の仕事をかけもちで撮影をしている場合は、『練習の場』さえ自分で整える必要がありますので、敷居が高い側面があります。
プロフ・オーディション写真に必要な機材とは
実際にオーディション写真だからと言って、特別な機材が必要というわけではなく、日頃ポートレートを撮影しているカメラを使えばいいだけです。
例として、
- シャッタースピード・絞り・ISO感度、ホワイトバランスをマニュアルで設定でき、フラッシュシュー/シンクロ接点があるカメラ
- 撮影目的に合ったレンズ
- ストロボ(モノブロックでもジェネレーターでもクリップオンでもOK)とスタンド
- ストロボにつけるヘッダー(アンブレーラー・ディフューザー等)
- 背景紙(布)とセッティングできる環境
オーディション写真を撮影するためには、特に大げさな環境は必要なく、上記の機材があれば撮影が可能です。
その為、事務所の一角や、細い廊下等、全身を写すことのできる高さがある部屋や通路でも問題はありません。
カメラに関して言えば、各メーカーのエントリー機、CanonでいえばKiss等の場合、ホワイトバランスを細かく数値で設定できないものもありますので、中級機以上を使う方がいいでしょう。実際管理人も、スタジオ撮影のためにEOS Kiss×4を60Dに買換えた経験があります。
光の当て方等は、下記の参考図書等で実際に確認をしてみることをおススメします。
自分も最初の頃は、スタジオを借りて(モデルがいないときに)本を片手に光の当たり具合を確認していました。
光を扱える=ストロボの設置からセッティングまでを手際よく行うためには、何度も実地で練習することが上達への近道です。
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