ポートレート事始め、カメラを買ったら最初にしたい3つの設定
公開日:2016.05.09

この記事の内容
撮影をするときに余計な事を考えなくてすむように
ポートレート撮影を始めて、撮りたいイメージに近づけるためには、カメラの操作方法を理解し、瞬時に設定を変えられるようになる必要があります。
プロのカメラマンは、状況に応じた最適な設定を数多く体得しているからプロとして成立つわけですが、(特に)一眼レフカメラを使うようになると、設定項目だけで数多くメニューがあり、慣れないうちはどの設定で撮影をしたらいいのか判らなくなる事もしばしば見受けられます。
不慣れなうちは、設定変更に手間取り、被写体(以降、モデル)を待たせ過ぎるとテンションが下がってきてしまうので、益々焦って設定した結果、思ったような写真が撮れていないという事も起こります。
そうなると、本来楽しいはずのポートレート撮影が、「うまくいかないもの」、「つまらないもの」、「カメラは難しいもの」になりかねませんので、最初のうちは無理にカメラの設定を変えず、撮影自体を楽しむつもりでいましょう。
カメラの扱いや、撮影自体に慣れてくれば、自然と設定を変えて撮る事が出来るようになります。
女性をモデルとして撮影することは、写真を撮る中でも難しいとは言われていますが、一番楽しい事だと私は思っています。
まずは、『ポートレート撮影は楽しい』と感じられることが、カメラを長期にわたり楽しみ、腕を上げていくコツでしょう。
その為に、最初にしておく設定は下記の2つだけです。
最初に確認しておくべき設定はオートフォーカスの合わせ方
スマホやコンパクトデジカメを使っている際、撮影時に注意することは『ピントをどこに合わせるか?』という点だけだと思います。それ以外の設定、シャッタースピード、絞り、ISO感度は全てカメラが自動で設定してくれます。
使うカメラがコンパクトデジカメであれ、一眼レフカメラであれ、使うカメラのオートフォーカスの位置を自由に変えられるようになっておきましょう。
ポートレート撮影をする際、モデルの手前の目にピントが合っていることがセオリーと言われており、希望の場所に思った通りにピントを合わせられるようになることがポートレート撮影の第一歩です。
最近では、『顔認識』や『瞳認識』を自動でしてくれるカメラもありますので、そのような機種を使うのもいいかもしれませんが、他のカメラを使ったら写真が撮れない。という事では困りますので、ピントの合わせ方を知ることは大切です。
カメラの設定は『オート』から始めてみよう
カメラにはいくつかの撮影モードが準備されていますが、撮影に慣れないうちはどのモードを使ったらいいかわからないことも多いようです。
- 速度重視の『シャッター優先』設定(TV)
- ボケをコントロールできる『絞り優先』設定(AV)
- 全てを自分でコントロールできる『マニュアル』設定(M)
が主なものですが、撮影の度に設定を変えるのも大変なので、カメラの扱いに慣れるまでは、『オート』もしくは『プログラム』設定にして、撮影にだけ集中できるようにしましょう。
屋外でのスナップやポートレートであれば(スタジオで特殊な撮影をしたりしない限り)、それほど問題なく撮影することが可能です。
ISO感度を高く設定しない
デジタルカメラは撮影する時の明るさを幾つかの設定で決めています。
『シャッタースピード』とか『絞り』とかいう言葉を聞いたことがあると思いますが、カメラがデジタル化されてから、ISO感度というものが重要になってきました。最近のデジタルカメラはコンパクトカメラでもISO6400、一眼レフカメラだとISO25600位まで上げる事が可能で、売り文句の一つになっています。
実際、暗い所で撮影するにはISO感度が高く設定できるほうが便利ですが、ISO感度の設定が高くなるほど写真のクオリティが低下して(ノイズが入って)しまいます。デジタルカメラを買った時は、ISO感度が自動で設定される『オート』になっている事が多いですが、オート設定では、ISO感度が100~カメラの上限ISOになっている事がほとんどです。
このまま使っていると、気づかない間にかなり高いISO感度で撮影をして、結果として写真のクオリティが低くなっている=ノイズが入っている事が起こります。カメラによってISO感度を高くした時のクオリティが変わりますので、どの程度まで我慢できるクオリティなのかご自分で実験したほうがいいですが、最初の段階でISO感度の上限を400~800位までにしておいた方が安全です。カメラによっては、ISO400を超えるとクオリティが目に見えて落ちる事があります。
試した結果としてもう少し高いISO感度でも問題がなければ、個人の好みのわかれるところですので再設定すればいいでしょう。(夜フラッシュなしで撮影しなければならないときは、ISO感度をかなり高くする場合もあります。)
ちなみに、ポートレート、特に女性を写す場合は、肌の質感が悪くなるのを防ぐため、ISO400を上限にして、ストロボ等外部光を使う事をおススメします。
参照:カメラを買ったら最初にしておくべき6つの設定
結論(まとめ)
ポートレート撮影を本格的に始めようとすると、カメラの設定や被写体への接し方等、色々学ばなければならない事が多い事に驚かされます。
また、撮影現場でも状況に応じて、光の当たり方、背景の見え方、表現の仕方など瞬時に判断しなければいけない事も多々あります。
いきなり全てをこなそうと思っても難しいですので、あせらず経験を積むことで、少しづつ撮影に慣れていくほうがいいでしょう。
慣れる前に撮影自体がつまらなくなってしまっては、ポートレートを始めた意味がありませんので、難しい設定は殆どカメラに任せる事をおススメします。
後日、撮影した写真を何回も見返すことで、自分の好みや方向性がわかるようになりますので、カメラの設定を本格的に変更するのはその後でも遅くはありません。
まずは楽しい撮影をしていきましょう。
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