写真が上達するための3つのポイント

初心者から一歩前へ進むための撮影術
ポートレートの撮り方

 カメラを始めたばかりの頃や、それほど頻繁に撮影をすることのない場合、カメラの取扱い自体に慣れていないという事もあるかと思いますが、ちょっと努力と工夫をするだけで見違えるような写真を撮ることができるようになります。
場合によっては、カメラ歴何十年というアマチュアカメラマンよりもいい写真を撮ることだって不可能ではありません。

自分も経験をしてきましたのでよくわかりますが、写真のテクニックを上達させるためには

  • 撮りたい写真を撮っているカメラマンの撮り方を学ぶ(ここでは一応プロカメラマンという事で)
  • 問題にぶつかった時に正確な答えが得られる
  • 得られた答えをもとに、同じ状態で何度も反復撮影をして慣れる

という、3つのポイントがあります。

思った通りに撮れない2つの理由

 写真を撮る時、全ての写真が同じ設定で撮れるわけではありません。シャッター速度を変えたり、絞りをひらいたり、光を足して(さえぎって)みたりして、撮りたい写真を撮っていきます。

しかしながら、カメラを始めた頃は、撮りたい写真を撮るために必要な設定の仕方を理解していません。=思った写真が撮れない。という事になります。

思った通りに写真を撮りたい場合、まず最初にカメラやレンズの設定、光の扱い方を知る必要があります。写真が思った通りに撮れないと感じたら、理由を考えてみましょう。あなたは、どちらのパターンに合致するでしょう?

高価なカメラを使っているのに、希望している写真を撮ることができない理由

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 いい写真を撮りたくて高価なカメラを買ったはずなのに、以前使っていたカメラと比較して撮りたい写真が撮れるようになっていない。もしくは、かえってカメラ操作が難しくなったので下手になってしまった。一眼レフカメラを初めて使う方に多い悩み事ではないでしょうか。

実際、自分も初めてデジタル一眼レフカメラを買った時は思った通りの写真が撮れなくて悩みました。
それはなぜでしょう?

カメラ本体に関して言えば、(同メーカーで比較すれば)値段が高いカメラほど性能が高く、使いやすくなっているはずです。
と同時に、撮影者に要求するレベルも上昇しているのです。

安い初心者用として作られているカメラの場合、難しい設定を撮影者=カメラマンが設定しなくても自動で行ってくれるようになっていますので、カメラの設定を気にせず写真を撮ることができます。
もちろん高級機でも同じことができますので、フルオートで撮影する分には高級機のメリットが生きてくるでしょう。
しかしながら、カメラが撮ってくれる写真=撮影者が撮りたい写真とは限りません。

本来、撮りたい写真があるから、高価なカメラを買うわけです。
しかしながらカメラは機械ですので、撮りたい写真を撮るための方法を撮影者自身がわかっていないと、撮りたい写真を撮ってはくれないのです。

つまり、撮りたい写真を撮るためには、写真を撮るための知識と、その知識を表現してくれるカメラが必要になるということです。
高価なカメラは後者の条件を満たしていますが、前者の条件は満たしてくれません。

カメラ雑誌やノウハウ本で勉強してみたけど、同じように撮れない理由

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 本屋さんに行くと、カメラに関する雑誌やノウハウ本がたくさん販売されています。
プロのカメラマンが撮った素敵な写真が載っており、こんな風に撮りたいと考えて購入してみますが、なかなか同じような写真を撮ることができません。
理由は簡単で、一般の撮影者はプロカメラマンと同じ環境を整える事が困難な場合が多いからです。

例えば、女性ポートレートを撮影したいと考えた時、
プロカメラマンは、モデル事務所からポージングの勉強をしている(美人の)モデルさんを派遣してもらい、ロケハンした場所で、アシスタントをつけ、ライティング機器を用意して撮影を行います。

一般のカメラマンの場合、(大抵は)ポージングの勉強はしていない家族や知人の女性に依頼して、近くの公園や観光スポットで、一人で、ライティング機器等使わずに撮影することが多いのではないでしょうか?

これだけで、撮られた写真に差があることがわかりますよね。

それに加えて、プロカメラマンには培ってきた経験や知識があります。
つまり、最初から同じ土俵で勝負をしているわけではありませんので、同じ写真が撮れるはずがないのです。逆の考え方からすれば、モデルさんを含めて、環境を整える事ができるから、プロカメラマンとしてやっていけるとも言えます。

それでも、どういう設定で撮影されたのか紙面に記載されている部分は参考にすることができます。
例えば、写真の脇に記載されている
 Canon EOS-1DX
 EF24-70mm F2.8L II USM
 SS:1/250 F2.8 ISO:100
等と書かれている部分です。
しばらく見ていると、プロカメラマンの使用機材、得意な撮り方、カメラ設定等がわかってきますので、好きなカメラマンと同じ設定を試してみるのが上達への近道です。

 

プロカメラマンの撮影方法から上手な撮り方を学ぶ

屋外でのポートレートにストロボを使う

 雑誌やノウハウ本で写真の勉強をしていても、伸び悩む時期が来ます。

前述のようにプロカメラマンと普通のカメラマンでは撮影環境が違いますし、本では撮影時のワンポイントや撮影の流れが記事として記載されていますが、断片的な説明なので撮影をしている状況の全てを見ることができません。

自分もカメラを始めた頃は、どの写真も同じようで変わりばえがしませんでしたので、その時によく撮影をしていたモデルさんに知合いのプロカメラマンを紹介してもらい、徹底的に彼の撮影状況とその時の設定を学ばせてもらいました。

プロカメラマンの中には、撮影方法を教えてくれるレッスンや、撮り方を勉強するワークショップを開いている方もかなりいます。(カメラメーカーでも、CanonのEOS学園とか、Nikonのニコンカレッジ等、撮影教室を開いています。)

撮影レッスンは、(内容により)数千円~数万円の支払いになることから、プロを目指すカメラマンでもない限り、頻繁に参加することはできないと思います。
むしろ、その費用分を機材(レンズとかストロボとか)に回した方がいい写真が撮れるのではないか等と考えてしまうでしょう。

しかしながら、ある程度の費用を支払っても勉強する価値がある。というのが自分の結論です。
大きな理由が一番最初にお話ししたように、プロのカメラマンや他の人が(同じ環境下で)どのような設定で撮っているのか知ることができるからです。

雑誌やノウハウ本では、プロカメラマンと同じ立ち位置、状況で撮影をすることは適いませんが、カメラレッスンに参加すると、プロカメラマンが自分の目の前で

  • 同じ被写体を
  • どのような機材を使い
  • どのように撮影しているか(モデルとの距離や角度、ポージング指示など)

見ることができます。
撮影時の設定(シャッタースピードや絞り、ISO感度、ホワイトバランス等)も教えてもらえますし、その時のデータは写真の中にexif情報として記録されます。

最初から完璧にとはいきませんが、できるだけ同じ状況を作り、何度も撮影して写真を見返すことで、プロカメラマンと同じ撮影方法を会得することができるようになります。
少し伸び悩んでいると感じたら、実体験をするためにプロのレッスンを受けてみるのも一つの方法ではないでしょうか。

プロのレッスンを受ける前に必要な予備知識

 最近ではプロカメラマンが色々なレッスンやワークショップを行っていますし、参加すれば様々な知識を得ることも可能です。

しかしながら、カメラ初心者がいきなり参加した場合、恐らくプロカメラマンの伝えたいことの大半は理解できない可能性がありますので、ある程度のカメラ専門用語と基礎知識、カメラの設定方法は覚えてから参加した方がいいでしょう。

実際、自分が参加したレッスンでも、実技を行う際、プロカメラマンから
「シャッターは60(分の1秒)、(露出は)F5.6、ISO400で、ホワイトバランスは5000Kで行きます。」
等と言われました。
いきなり設定の話が出て、しかも端折られた上に、周りの参加者がサクサク設定していたら、舞い上がってしまって撮影どころではありません。

その場合、すぐに設定できるでしょうか?
プロカメラマンのレッスンに行く場合、実際にはマニュアル撮影ができる位の知識が必要ではないかと思います。少なくても、『シャッター優先』か『絞り優先』の設定を変えた経験があるのが最低ラインでしょう。

 そう考えると、簡単にはプロカメラマンのレッスンを受けられないと考えるかもしれませんが、簡単に知識だけ得たい人向けのビデオ、簡単3ステップのカメラ上達講座が発売されています。本来なら、写真も習うより慣れろなのですが、ビデオですから何回でも見直すことができる上、カメラ用語等の説明もしてくれていますので、実技を習う前の予習とするには最適ではないでしょうか。求める写真によっては、コレだけで済んでしまうかもしれませんので、ご参考にどうぞ。



 

学んだ事を反復練習する

 次は、実際にプロのカメラマンが見せてくれた撮影方法を、できるだけ同じ環境を作り、自分自身で反復練習することが重要です。

プロカメラマンと同じ機材(カメラ・レンズ・ストロボ等)をすぐに揃える事が出来なくても、カメラの設定を最大限同じ設定にしたり、スタジオをレンタルして似た環境にするとか、クリップオンストロボを代用品にするなど、できることはいくらでもあります。

自分自身で、考えながら撮影を繰り返していると、プロカメラマンを目指すわけではなくても、カメラを持出す機会も、撮影依頼を受ける回数も増えてきますし、SNSでも『いいね』のつく回数も増えてくるので、いつの間にかカメラ機材を使いこなせている自分を発見するかもしれません。

写真の上手な仲間が増えるのは嬉しいですね。

参考記事

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