カメラ任せから“脱却”!目指せマニュアル撮影!
公開日:2014.03.10
『カメラに写真を撮らされている。』
『モデルに写真を撮らされている。』
写真を始めてしばらくしてから聞いたこの言葉。
???
写真撮ってるのはカメラマンでしょ?
そう思っていたのだが、実際はそうでもないらしい。
撮らされているってどういうことだろうか?
写真を『撮らされている』状態とは?
モデルの方はひとまずおいて、『カメラに撮らされている』という状態を考えてみましょう。
最近はカメラの性能が高くなったため、写真を撮る時、特に何も考えなくてもよくなり、被写体にカメラを向けてシャッターを押せば、
- フォーカス
- シャッタースピード
- 露出
- ISO感度
- ホワイトバランス
といった撮影に必要なカメラ設定をカメラ本体が自動で調整して撮影してくれます。
何も設定しなくても写真が撮れればいいじゃないか。
と思うのも当然ですが、日にちや場所、被写体を変えても同じ写真を何度も繰り返し撮れるか?となると難しいのがオート(プログラム)撮影。
どちらかというと打率の低いホームランバッターのように、いい写真を安定して撮ることができないという欠点があります。時々色合いや明るさが好みに合ってなくて、がっかりという経験していませんか?
つまり、自分で状況に合わせた設定をしないで写真を撮っている事=『カメラに写真を撮らされている。』と言うらしい。
写真を撮り続けていくうちにわかるようになるのですが、安定していい(撮りたい)写真を撮るにはカメラ任せにしていたのではダメなのです。
全てオート(プログラムモード)で撮影しているといい(自分の思った通りの)写真の撮れる確率が低い=打率が低い。
iPhoneやコンデジで撮るなら気にしてもしょうがないこれらの設定ですが、一眼レフを使うのなら思ったように使いこなしたいと思うのが本当のフォトグラファー。
つまり、『いい写真』を撮りたいからいいカメラを使う。
=自分の好みで撮影したい。
=使うのが一眼レフという事でしょうか。
マニュアル撮影を試してみる
カメラの設定を自由に設定することのできるマニュアルモード。
写真を始めたばかりのカメラマンには難しい設定かもしれませんが、少しづつ慣れていきましょう。
手順としては、
- まず最初に、A(シャッター速度優先)かS(絞り優先)モードで一度撮影をします
- 撮影した写真で、その時のシャッタースピード(以下SS)・絞り値・ISO感度を確認します
- マニュアルモードに設定
- AorSモードで撮影した時と同じSS・絞り・ISOを手動で設定をする
だけです。
注意点としては、撮影環境(天候・撮影場所・撮影距離)が変わった場合、設定をその都度やり直す必要があります。
SS・絞り・ISOの関係を理解する
写真は上記SS・絞り・ISOの設定で必要な光量をカメラの映像素子に当てることで撮影をすることが出来ますので、一度適正な光量が決まれば上記の3つを同じ割合で変更しても同じ光量を得ることができます。
SSは数値が大きくなるほど光の量と手ブレのリスクが減り、
絞りは数値が小さくなるほど光の量とボケが多くなり、
ISOは数値が小さくなるほど光の量とノイズが減ります。
このバランス調整することで、自分の撮りたい写真を撮ることが出来るようになります。
例えば、適正露出がSS:1/125 絞り:f5.6 ISO:400とします。
SS1/125 絞りf4.0 ISO 200や ←絞りを開いてISOを下げる
SS1/80 絞りf5.6 ISO 200 ←SSを遅くしてISOを下げる
SS1/80 絞りf4.0 ISO 100 ←SSを遅くし絞りを開いて、その分ISOを下げる
に設定すれば同じ明るさになります。
絞りを開ければ(f値を小さくすれば)背景ボケが大きくなりますし、シャッタースピード(SS)を速く(値を大きくすれば)手ブレを抑える事ができる等、写真に違いが出てきます。
まとめ:少しづつ自分で調整できることを増やしていこう
しかしながら、いきなり全ての調整を自分でしようと考えると、一気に写真を撮ることが億劫になりますので、少しづつ調整できることを増やしていきましょう。
まず、自分の試したい設定をコントロールして、残りはカメラに任せる。
そうすれば、気を使う箇所は1箇所ですので、それほど難しくはありません。
例えばプログラムモードからシャッター速度優先・絞り優先モードに変えてみる。
それだけで撮影の自由度が一気にアップします。
次に別の設定をコントロールして、少しづつコントロールできる数を増やしていきます。
- シャッタースピード
- 露出
- ISO感度
- ホワイトバランス
の設定を自分自身でコントロールできるようになった時、それがマニュアル撮影を習得した時であり、自分の写真は自分が撮っている=カメラに撮らされていない時なのです。
尚、このマニュアル撮影が自由にできるようになると、(クリップオン)ストロボを使う撮影も自由にこなせる様になってきますので、是非習得してほしい撮影ノウハウです。
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